『モグラが三千あつまって』空間美術デザイン

モグラの地下劇場
中央に置かれた円形舞台を四方から客席が取り囲む。その周囲をダンボールに描かれた壁画がぐるりと取り囲む。観客自身が「三千のモグラ」の一員となる事を目指した。
「モグラの地下都市に作られた古い劇場」をイメージした。
この古代劇場では今も上演され続けているお芝居がある。それは遠い昔の戦争の話。二度と戦争に巻き込まれないため忘れてはいけない物語を、たった四匹のモグラが舞台に立って御神楽の様に語り継ぐ。
洞窟壁画の世界観
壁画には、赤星亮衛氏による原作の挿絵を「モグラが描いた洞窟壁画」としてアレンジした。ユーモラスでプリミティブな原画の世界観が、楽しさと同時にどこかの国の古い遺跡に迷い込んだかの様な厳粛さを醸し出す。
観客が壁画にあいた穴から客席に入った瞬間から、この物語世界に引き込まれる。
入れ子の地下舞台
円形舞台はその下に潜り込める様になっていて、モグラ役者達はそこから登場したり、その中で演奏したりもする。入れ子の様な空間構成が、「作品の中に入り込む」感覚を与え、この演劇作品の世界観を反映している。

物件名|『モグラが三千あつまって』空間美術デザイン
会 場|新国立劇場小劇場PIT
会 期|2023年7月14日-30日
演 出|長塚圭史
写 真|新良太(☆を除く)

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